赤ちゃんを守れる抱っこひもは?
10月21日、東京都庁で開催された第2回抱っこひも安全対策協議会に参加してきました。
委員と特別委員など21人のメンバーを中心に討論行が行われましたが、実際に抱っこひもを使ったことがない方の発言に違和感を覚え、傍聴席に座っているにもかかわらず、手を挙げて意見を述べさせてもらいました。後で「傍聴席での発言を控えてください」と注意を受けてしまいましたが、抱っこひもを扱うメーカー、直接ユーザーに触れ合う販売者、また抱っこひもの使用経験者として、生の声を上げる重要さを痛感しました。
NHK News Watch9 2014年10月21日(火)放送
http://cgi2.nhk.or.jp/nw9/pickup/?date=141021_1
2014年(平成26年)10月23日[木曜日]のNHK NEWS WEBに会議の様子を詳しく伝える記事も出ました。
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2014_1022.html
日本市場には消費者のそれぞれのニーズに応えるさまざまなタイプの抱っこひもが販売されています。図のように改善を求められるのは、今回の事故再現に使われているリュック型(日本製と海外製を含む)抱っこひもなのか、それとも全ての抱っこひもが対象になるのか、はっきり示す必要があると思います。
抱っこ紐:乳幼児を抱く際に用いる紐や帯。布を使った育児は古くから世界中で行われてきました。シンプルで使いやすいのが特徴です。一方、現在では、赤ちゃんの体をしっかりと支えるサポート力に優れ、安全性と機能性を追求したものが多いのが特徴です。2WAYにも3WAYにも用途が広がったり、赤ちゃんの月齢によってコンパクト化したり、あらゆるケースに対応する商品が増えています。
しかし、なぜ抱っこひもの多様性と機能性の進化とともに使用事故が増えたのでしょうか。そして、いったいどのタイプの抱っこひもが赤ちゃんにとって、より安全なのでしょうか。
比べて、考えてみたいと思います。
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リュック型ベビーキャリー
事故再現に使われるリュック型ベビーキャリー |
キウミの抱っこひも
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特徴 |
-新生児から使用可能の製品もある -赤ちゃんをがっちりとサポートできる |
-首すわり〜使用可能 -構造がシンプルで着脱が楽 |
メリット |
-安定感がある -両手が自由になるので、家事、買い物なども便利に |
-コンパクト、軽くて携帯に便利 -天然綿素材や色が豊富でオシャレ -通気性がよく、丸洗いOK -素手で抱っこするのと同じように手で支えることで、常に安全意識を持つことができる |
デメリット |
-ベルトやバックルなど、装着に時間がかかる。 -バッグに入れて持ち歩くと、かさばる -夏場が蒸し暑い -洗うのは難しい -両手が完全に開放されるので、赤ちゃんを守る安全意識が低下する恐れがあり、脱落事故につながるリスクが高い。特に着脱・抱き方を変える時に落下事故頻発 |
-衣服と同じように、抱っこする方の体に合わせたサイズ選びが求められる -不安定な姿勢の時は、手で赤ちゃんを支える必要がある |
さて、赤ちゃんの安全を100%守れる抱っこひもはどちらでしょう?答えは、100%安全運転を保証できる車がないのと同じで、赤ちゃんの安全を完全に保証できる抱っこひもは存在しません。つまり、赤ちゃんを100%完全に守れるのは、実際に子育てにあたっている大人しかいない、ということです。もっと手軽に着用できて、より体への負担が少ないものが求められていると考えます。体に着けるときの気持ちよさが、しあわせな赤ちゃんとのスキンシップの時間を作ってくれるはずの抱っこひも。
でも、あくまで抱っこの補助道具であり、その主な目的は、手や腰への負担軽減です。抱っこひもが、大人の代わりに赤ちゃんを抱っこすることはできません。親の目や手でいとしいわが子を守り、幸せな子育ての時間をすごしましょうね。
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